母の腫瘍発見で…転院から半年。 順調に、リハビリで少しずつ良くなり、また出来ることもたくさん増えてきていた父。 歯磨きが出来たこと、水を口に含むことまでが出来たこと、車いすに結構長い時間座って居られること、本人もみんなも喜んでいました。 この調子だと、ドンドン良くなっていきそう♪ と思っていました。 近いうちに本当に自宅で暮らすことも可能かなぁ…とも。 そんな時、母からわたしの携帯電話に1本の電話が入ります。 何だかやたら暗い感じの声の母。 ?? 先日から左耳が耳鳴りがして、よくまわりの音が聞こえない…とのことで、父の入院先の病院で検査を受けたはず。何かあったのだろうか…。 「…CT検査で頭に大きな塊が見つかったから、脳外科病院でMRI検査受けてきなさいって…」 「え?」 「腫瘍かもしれんって…」 その時にはそんなに大したこと無いって思っていました。 ところが検査の結果、かなり大きな腫瘍が、父と同じく脳幹部分という大事な部分に出来ていることが分かりました。 これだけ大きな腫瘍が出来ていながら、耳鳴り以外に症状が出ていないというのは、奇跡に近いとまで言われました。 けれど、言い換えれば、腫瘍はだんだん大きくなっていくもの。 出来るだけ早くに取り除かなくてはならないという事です。 いつどんな影響が出てくるか分からないという事です。 脳細胞というものは、一度壊れてしまうと再生が効かないとのこと。 よくぞこれだけで治まっていたと思います。もし、なにか症状が出ていたとしたら、その症状とは一生付き合って行かなくてはならないのです。 手にしびれが出ていたら……足にしびれが来ていたら……視力に影響が出ていたら…… 今の元気な母はあり得ません。 ありがたいことです。 耳鳴り以外には何も出ていませんでしたから。 また、これだけの症状で診察を受けられたことがありがたいことです。 もし父が元気で、母もまだ仕事をしていたら…この程度では病院へ行くことはしなかったと思います。日々の忙しさに紛れて…。 たまたま、父の入院先で介護中に、担当の看護婦さんとの会話の中で、「いっぺん内科受けてみたらええんよ。忙しいやろきん、予約してあげとくわ」と言ってもらったことがきっかけです。 そして内科から、耳鼻科、脳外科へまわり…。発見されたのです。 父が倒れてからの母は、ずっと側に付いていた、といってもいいほど父に付いていました。 あまり体の丈夫じゃなかった母がここまで1年半、寝込みもせずにいたことが、まず奇跡なのです。 父が倒れる前は、毎年、風邪のシーズンになると、一度くらいは入院をしていた母でした。 風邪をひくと、ひき込む、という感じで酷くなって寝込んでしまうのです。 そんな母が風邪一つひかず、ずっと父に付いていた。 改めて考えてみると、すごいことです。 腫瘍が分かり、出来るだけ早くに取り除かなくてはならない、じゃあ父はどうする…という話になっていきます。 ジャンル別一覧
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